英語をマスターする魔法は? | CLEAR Communication Consulting

2019-02-18

冒頭から気持ちの沈む話になって恐縮ですが、英語をマスターするには、魔法はありません(`・ω・´)キッパリ。

スクールに通ったから、有名講師の授業を受けたから、評判の良い教材を買ったから、すごいアプリに出会ったから、できるようになるものではありません。どれだけツールを揃えたところで、自分がやらなければ、残念ながらできるようになりません ┐(´д`)┌

とはいえ、英語をマスターする近道はあります。こちらの記事をご覧ください ♪

話題のエクササイズDVDを買ったところで、実際に自分で身体を動かさないと効果が無いのと同じです。英語も、自分でやらないと、できるようにならないのです。(スクールや講師や教材やアプリとご自身の相性が合ったので、勉強がはかどり、結果として英語マスターにつながる、ということはあり得ます(^_-)-☆)

「語学」というと、「現地に行ったら、小さな子どもだって喋ってる!」という厳然たる事実や、いわゆる帰国子女の人たちが流暢な英語を話しているのを横目に、「自分だって、(親が海外駐在とか)世が世なら、苦労せずに英語がペラペラ話せただろうに、、、」という思いがあるのか(???)、努力することをよしとしない風潮があるように感じます。もちろん、「机に向かって文法の勉強」をさせられた、その割には全然身につかなかった学校英語への反感もあるのかも知れません。

エクササイズDVDの場合は、「身体を動かす」ことが「自分でやる」に該当しますが、英語の場合は「アタマを使う知的作業」と、「何度も練習する体育会系な筋肉的作業」の両面からのアプローチが必要です。

「アタマを使う知的作業」が、文法を理解することです。

文法は、単語と単語を意味のある形でつなぐためのルールです。これを身につけていないと、意味のある文を組み立てることができません。学校では「とりあえず試験をクリアしないといけない」というプレッシャーのなか、その場限りの丸暗記で乗り切ることも多いです。それゆえ、習ったはずのことが定着しなくても不思議ではありません。また、学校の試験で問われる内容が、本質を理解していなくても記憶力だけで何とかなってしまうため、「文法を勉強させられた」気にはなるものの、実際には文法事項が身についていない、ということもあります。

文法は、コンセプト(概念)です。「英語には、単数形と複数形というものがある」とか、「名詞を修飾するのは、形容詞。形容詞を修飾するのは、副詞。副詞は、動詞を修飾することもある」といった、日本語には無い考え(コンセプト)を理解する必要があります。日本語とはまったく違う世界観を持った言語をひとつ身につけるということは、日本語には無い、世の中の切り取り方(例:単数か、複数か)があることを受け入れ、咀嚼し、自分でも使えるようになることが必要なのです。

「文法なんか、覚えなくたって、言語なんて自然に身に付くはず!ネイティブの子どもはそうじゃないか!」と力説する人もいます(^◇^;)

そういう人に言いたいことが3つあります。

  1. ネイティブの子どもも、学校で「文法」を習います。日本語人が、学校で漢字を習ったり、(覚えているかどうかは別ですが)「動詞」とか「形容動詞」なんていう言葉、「てにをは」の違い、「。」や「、」の使い方を学ぶのと同じです。
  2. ネイティブスピーカーが、「ちゃんとした母国語を使える」ようになるにも、長い年月がかかります。「立派な大人としての話し方」ができるまでに、私たちは20年近くを費やしますよね(それでも、敬語がちゃんと使えない日本語人の大人もたくさんいますよね)
  3. 「外国語として、文法を学ぶ」ことは、ネイティブが20年近くかけて、身体で覚えて、試行錯誤して身につけた、経験則にもとづく知識(単語と単語をつないで、意味を伝えるためのルール)を、コンパクトに凝縮して理論的に学ぶことです。それをしたくないなら、20年かけて「自然に身につけ」たら良いと思います。ただし、ある程度成長してからだと言語習得の柔軟性が失われていますから、20年では済まないと思います。

つまり、文法を学ぶことは、凝縮して抽出したルールを学ぶ、効率の良い方法なのです。

「何度も練習する体育会系な筋肉的作業」

聞き取れない英文を何度も聞く(リスニング)や、音読する(スピーキング)、暗唱する(スピーキング)などの練習を繰り返すことで、身体で覚え、筋肉反射的に即座に対応できるようにすることで、本番(?)でリスニングやスピーキングができるようになります。

ピアノもそうですよね。どんなに高級なグランドピアノを持っていようが、名曲の楽譜を取りそろえていようが、有名な先生のレッスンに通おうが、自宅で練習しなければ、身につきませんよね。英語も同じです。

特に、スピーキングでは、口の周りの筋肉を使います。日本語と英語では、口の開け方、舌の使い方などが違います。大ざっぱに言うと、英語のほうが、日本語よりも唇の動きが大きくなります。そのような口の動きを身につけるためには、、、、そう、筋トレが必要になります。

筋トレといっても、舌に重りを下げて引っ張り上げる x 100回、みたいなことではありません(笑)。英語をたくさん音読する、暗唱するという方法で、筋肉を鍛えられます。

ただし、間違った口の形で何度も何度も練習すれば、間違った形を刷り込むことになります。これは非常にもったいないです。言ってみれば、山に登りたいと思っていたのに、気がついたらふもとで穴を掘っていたような、時間と労力の無駄遣いです。この場合、まずは間違ったクセを直すところから、つまり掘った穴を埋め戻すところから、やり直す必要があります。それゆえに、なるべく早い時期に、「正しい」発音をマスターするほうが効率が良いと思っています。

「発音」というと、耳が良くないと難しい、何だか才能が無いとできなさそう、、、と、尻込みなさっている方が多いように思います。この点については、別の記事にあらためて書くことにします。

本日のまとめ:

英語をマスターするためには、「アタマを使う知的作業」と

「何度も練習する体育会系な筋肉的作業」の両面からのアプローチが必要

文法を学ぶことは、凝縮して抽出したルールを学ぶ、効率の良い方法